森下の万能薬剤師の転職リポート

2023年11月28日

今後共新薬開発に大いに貢献できる医療専門家の知見

依然として現在でも薬を投与しても治らない不治の病が多々あって、医療に携わる医師や研究者が病気と闘っている患者の命を一人でも多く救おうと奮闘しています。このため、新薬の開発に期待がかかっているわけです。こうした期待を受けて製薬メーカーなどが人材と多額の費用を投入して日夜、植物や化学物質あるいは微生物などから合成される新薬の研究開発にしのぎを削り続けています。

医薬品の候補を探し出す製薬メーカーの治験テスト

製薬メーカーでは新薬の開発作業中、動物実験などで一定の成果の得られたものを医薬品の候補として人体に使えるか否かのテストを行うことになります。健康な人や患者のモニターに投与して人体への安全性や効果を確認する臨床試験を行いますがこれが治験と呼ばれる治療を兼ねたテストです。

治験を行う場合、製薬メーカーや医療機関と治験を受けるモニターなどの参加者の活動内容などを調整したり取りまとめる治験コーディネーターが重要な役割を果たすことになるわけです。コーディネーターになると治験がスムーズに進むよう、モニター参加者の支援をし、実施計画書から報告書作成までのすべてをまとめる必要があります。

臨床試験の目的を理解したり使われる薬剤などの基本的な知識を持っている医療の専門家がこのコーディネーター業務に携わりやすいといえるようです。

新薬開発の成否の一端を握る治験コーディネーター

このような医療の専門家は日常業務で医薬品に常時接しているからです。こうして、治験結果で国の承認の得られたものだけが医薬品として医療機関などで使用されたり、市販薬となるわけです。従って、新薬として世の中へ出てくるまでには長期間の研究開発と治験が必要不可欠です。

また、多くの人材と膨大な費用が掛かるわけですから治験の仕方次第で新薬開発が日の目を見るか、否か、その成否の一端を握っているといえるでしょう。こうした事情があるため治験実施医療機関には医師である治験担当責任者のもとに治験コーディネーターの他に薬剤師や看護師など、医療の専門家が張り付いて治験業務が行われるわけです。

医薬品全体に対する専門性が必要になる治験の調整役

医薬品の候補の治験中にモニターの中には副作用などの症状などを起こすこともあります。そこで、医薬品の成分や服用方法あるいはその効果などに素養の深い薬剤師や看護師の協力が特に重要になるようです。

治験コーディネーターになるには特別な資格が必要ではありません。しかしながら、治験の実務を進める上で医薬品全体に対する専門性が必要になるわけですから医療関係の専門家でないと務まらない業務だといえます。この点で医薬品毎の性状や取り扱い方などに詳しい薬剤師が治験コーディネーターの役割を担うことは看護師と同様に理にかなっているといえるようです。

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