2023年10月21日
一般的なサラリーマンの生涯年収と、薬剤師の生涯年収を比べてみます。一体どちらのほうが高年収なのでしょうか。この仕事に就くためには、国家試験を通過せねばならず、それだけの価値があるのかも考えてみましょう。
就職をするのであれば、出来れば給料が高い会社のほうが良いと考える人が多いでしょう。しかし、日本では過去のような状況ではありません。高度成長期から続いた年功序列制度は崩壊しています。
良い会社に入ればよい給料が得られるのが過去の日本では通説でした。しかし、今はそのような状況ではありません。大学を卒業していても、就職氷河期の時に就活をしていた人が取り残されている状態になっています。
そのような人たちは就職できなかったために、非正規雇用で生きている人たちもいます。こんな状況の中でも大学を卒業して、一つの会社に40年以上勤務すれば、たくさんの給料をもらえる可能性があります。
一般的な大卒サラリーマンの生涯年収は、男性で2億7千万円ほどといわれています。大学でかかる学費が私立の場合、4年間で400万円ほどと考えます。そして薬剤師の生涯年収と比較してみます。こちらは2億1千万円ほどといわれています。
薬科大学を卒業して、国家資格という狭き門を潜り抜ける割には、一般的なサラリーマンの平均年収よりも、低くなっています。原因として考えられるのは、供給過多にあるということと、AIによる代替が進んでいるなどの理由が考えられます。
薬科大学は6年生で6年間の学費は1200万円ほどであるといわれます。これだけの学費を払っているのに、生涯賃金がサラリーマンより下になってしまっているのです。
生涯年収は、一般的な大卒男性サラリーマンの生涯年収よりも下でありますが、就職先によって収入が変わってくるので、一概にサラリーマンよりも低収入であるとは言えません。供給過多という状態であれば、低賃金で働く人も出てくる可能性もあります。
収入が低くてもやりがいがあれば、どんな仕事でも給料の良しあしで決まるものではありません。【大事なのはやる気であって、給料の金額ではないでしょう。たしかに今の日本は年功序列ではないので、給料が上がりにくくなっているのも事実です。
さらに供給過多にあるために、薬科大学を卒業しても就職できない人もいます。そのような人に比べれば、安月給でも就職できただけでも安泰ではないでしょうか。