2023年09月03日
薬剤師は調剤の仕事の一部を、資格に持っていない人に代わりにしてもらうことができます。資格を持たない人が全ての調剤の仕事を代行できる訳ではなく、代行することができるのは限られた種類の仕事だけです。ここでは、こうした仕事について解説します。
薬剤師が調剤の仕事を資格を持たない人に代行してもらうことができるのは、機械的な作業を代行してもらう場合です。この場合の機械的な作業とは、作業をおこなう人が自分の頭で判断する必要がない作業のことです。
機械的な作業であっても、作業をする人が作業の内容について自分で判断することができる場合には、作業を代わりにしてもらうことはできません。こうした作業を資格を持たない人に代行させるためには、作業をする人を監視することができる場所で作業をさせることも必要です。
資格を持っている人の目が届く場所で作業を代行させないと安全性が確保できないので、こうしたルールが決められています。資格を持たない人に調剤の仕事の一部を代行してもらうためには、資格を持っている人が自分の持っている薬剤に関する知識なども活用することが必要です。医師が書いた処方せんを正しく調剤するために問題がないと判断できる場合に限り、作業を代わりにしてもらうことができます。
薬剤師が資格を持たない人に調剤の仕事を代行させるためには、資格を持たない人間に対して作業に関する適切な指示をすることも必要です。作業を代行する人はこうした指示に従って、作業をすることになります。
調剤の作業を代行させた医薬品は、資格を持っている人が最終的に中身を確認する義務もあります。
資格を持たない人に代行させることができる作業の一つは、必要な医薬品をそろえる作業です。シートに包装されている医薬品を調剤する場合には、必要な数の薬だけを切り分ける作業を代行させることができます。
このような作業は、切り分ける医薬品の数が決まっているので、資格を持たない人が自分で判断する余地がないため、作業を代行させることができます。ですが、こうした作業を代行させる場合でも、資格を持つ人が見える場所で作業をすることが必要で、切り分けた薬の数がただしいかどうか確かめることも、資格を持っている人がしなければいけない仕事です。