森下の万能薬剤師の転職リポート

2023年08月06日

多重受診をしている患者への正しい対応

薬剤師が調剤をしている時に注意しなければいけないことは、多重受診をしている患者に対する対応です。多重受診であることがわからないまま調剤をしてしまうと、問題が発生する危険性もあります。ここでは、多重受診をしている患者に対する正しい対応方法について解説します。

さまざまな目的でおこなわれる多重受診

薬剤師は多重受診をしている患者から調剤を依頼されることもあります。多重受診とは、一つの症状を診療してもらうために複数の病院やクリニックで受診することです。

このような方法で患者が病院を利用することがあるのは、同じ種類の医薬品を大量に入手するためです。一つの病院だけで受診すると処方してもらえる医薬品の数は限られますが、いくつもの病院で受診をすれば、それぞれの病院で医師に処方箋を書いてもらえるため、同じ種類の医薬品を多量に入手できます。

このような方法で多くの医薬品を入手している人は、さまざまな目的で多重受診をしています。自分で使用することが目的で、患者が多重受診をすることもあります。入手した医薬品を他人に転売する目的で多重受診をしている人もいます。犯罪をおこなうために多重受診がおこなわれることもあり、こうした目的で多重受診をしている患者には特に注意をすることが必要です。

多重受診をやめさせなければいけない理由

多重受診をしている患者に気をつけなければいけないのは、こうした方法で医薬品を入手している患者の数が増加すると、医薬品の適正な流通ができなくなるからです。多重受診をする人が増えれば、その分医療費のための国家予算も増えるので、医療費を削減するためにも多重受診の防止は欠かせないことです。

多重受診をして入手した大量の薬を患者が使用すれば、患者の体に悪い影響が出ることも多いので、患者の健康を守るためにも多重受診はやめさせることが必要です。

保管しておかなければいけない処方せんのコピー

多重受診をしているかもしれない患者が薬局に来店した時に薬剤師がしなければいけないことは、調剤を依頼された処方箋のコピーを取ることです。本当に患者が多重受診をしている場合には、処方箋のコピーが多重受診をしていることの証明となります。

そのために、コピーは大切に保管しておくことが必要です。多重受診をしているかどうか判断ができない時であっても、処方をした医師に情報を提供する責任があります。

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