森下の万能薬剤師の転職リポート

2023年06月09日

子供たちの学校生活へ家庭から徐々に増えてきた要望

元々、時折り学校へ出向いて生徒からの健康相談を受けたり保健指導を行うことが主な役割でしたが、家庭からの学校への要望が増えるに従い、保健教育に参画する立場で学校の抱える諸課題の解決に向けた支援を行う立場になってきました。従って、アルバイト的に薬局の隙間時間に学校へ出向くだけでは済まなくなっています。

主な役割だった健康相談を受けたり保健指導する業務

法律によって大学以外の学校には薬剤師が一人以上在籍していますが、学校で保管している様々な医薬品や化学薬品の管理にも手を出さざるを得なくなっているようです。但し、学校で調剤業務をするわけでないので、平素は学内に常駐している必要がありません。

一般的には病院内の薬局や街中の薬局勤めを本業としながら掛け持ちで月に何回か、必要に応じて学校へ出向いている副業的な働き方でしょう。元来、学校薬剤師は学内の衛生環境を確保したり、生徒たちなどからの健康相談を受けたり、保健指導などを行うことが主な役割のはずでした。

ところが、家庭から子供たちが過ごす学校生活に対する要望の増えてくる風潮が徐々に強まってきました。

生徒の生活環境を維持向上させることが重要なテーマ

そこで、主な役割の他にも体育授業中などに罹りやすい熱中症の防止策や社会で蔓延の兆しのある薬物乱用の防止策など、社会的な課題の学内周知にも取り組んでいるようです。最近流行りのテーマを生徒や教師たちと話し合ったり、動画配信する業務にも携わるようになっています。

このため、教育委員会や学校側からの要望もあり、学校教育の一環で学校薬剤師として予め研修会や講習会に参加して知識や技量のアップツーデート化を図っているわけです。話す対象が殆ど生徒になるのでコミュニケーション分かりやすい表現を心掛けたり、学校教育の一環で行う業務の認識が大切になります。

また、生徒たちの学内における生活環境の維持向上を図ることが重要なテーマになっています。

薬局業務の隙間時間帯だけでこなせられない学校業務

必要があれば教室などの照明や採光、あるいは室温や湿度を調べたり、飲料水やプールの水質検査などまで参加して学校側に提言することもあります。このように学校教育や生徒たちの学校生活に必要となれば時には保健担当の教師などと連携して校長など、学校の管理職を説得する必要も出て来ています。

このような事情があるため、学校の保管している医薬品や化学薬品にも目配りが必要になり、幅広い知識や情報を積極的に収集しなければならなくなっています。これだけ学校のハード、ソフトの両面で関わることが増えてくると本業の薬局業務が空いた時間帯だけでこなせるような荷の軽い仕事というわけにはいかなくなっているようです。

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