2021年06月23日
日本の薬剤のスペシャリストが活躍するのは、病院のみでなく、『製薬会社』でもあります。ここで医療従事者の多くが考えることとしては、日本の医薬品産業は強化されるのか、ということになります。医療先進国では、新薬が次々に開発・発売されています。厚生労働省は、日本の医薬品産業のさらなる国際競争力強化に関して、それなりの取り組みを開始してはいますが、成長できるのか、日本の力量が求められています。
薬剤師は薬剤を調合するだけでなく、製薬会社では新薬づくりも行われていますから、医薬品産業ビジョンとして、潤うイメージも根付いています。確かに、超高齢化社会ですから、患者が減る心配は少ないかもしれません。
しかし、高齢者も老化の進行を遅らせるために生活の質を見直しており、健康体へと結びつけています。ですから、薬を服用する患者が減る可能性も視野に入れなければなりません。
国は、イノベーションによる画期的新薬の開発、それによる市場の拡大を目指す施策を打ち出す必要もあるのではないでしょうか。これまでは、風邪を引きやすい高齢者向けに風邪薬の売れ行きも良かったはず、しかし、生活の質を見直すことになってからは、風邪をこじらせることも少なくなったり、引いたとしてもすぐに回復、ぶり返すことも少なくなっています。
となれば、改革・変遷が必要になるでしょう。
日本の医薬品市場の成長は思ったほどに進んでいません。世界に目を向ければ、中国や新興国の成長ぶりが目立っています。そうした状況を踏まえ、日本は創薬を加速させる取り組みにシフトチェンジしています。しかし、ここにも問題があり、個別化医療、AIの利活用の進展があって、医薬品の研究開発の標的が広がってしまいました。
ですから、最終的に取り組まれているのが、日本らしい医薬品の有効性と安全性です。
これまでも、日本の医薬品の評価は高く、入手するならばメイドインジャパンと言われていました。しかし、新薬が開発されたとしても臨床試験などを経て、安全性を十分に確認してからでなければ、薬剤師は推奨できず、患者の手元にも入ってきませんでした。
長い歳月がデメリットでした。そこで医薬品産業として、国際競争力の水準を見直し、低コストで効率的な創薬を実現できる環境整備を意識し、強化させる取り組みをスタートさせています。
これが、最終的には、海外市場で確固たる地位、存在感、自信をしめし、信念へと繋がると言われています。