2021年05月01日
薬剤師というのはいったい何歳ぐらいまで働けるのか、また長く働きつづけるためにはどうすれば良いのかは、気になるところでしょう。そこで、勤務先別による現状や免許取り消しの対象となる例も含めて見ていきましょう。
調剤薬局に勤務している場合は、勤務先の就業規則によって定められた定年が基本となります。つまり、定年が特に定められていない職場であれば、何歳まででも働き続けることは基本的に可能ということです。しかしながら、本来の業務内容には、調剤をおこなう以外にも付随する仕事が含まれることがあるものです。
例えば、保険点数の算出方法は、定期的に改定されることが多いため最新の情報をアップデートしておく必要があります。もちろん、IT化が進んでいるためシステムが自動的にそれに対応してくれる場合もあります。ただし、それに加えて新薬やジェネリック品の発売があれば、どんな副作用があるのかきちんと把握しておく必要があるでしょう。
つまり、常に最新の知識を頭に入れ、勉強を欠かさない姿勢が求められるというわけです。
製薬会社に勤務している方もいますが、その多くは研究職あるいは開発部門などに勤務しているケースが多いでしょう。ただし、調剤薬局と異なり、製薬会社の薬剤師は現役で働く期間はずっと短いとも言われています。実際に、研究職の現役は40代くらいまでが中心で、さらなる収入アップを目指す場合は管理職になるか、調剤薬局へ転職するケースも多いようです。
逆に、給与はそのままで構わないので実験などを行うスタッフとして勤務し続けたいのであれば、50代になっても働き続けることはできます。開発部門では、医師と同じくらい薬剤に関しての高い知識が必要とされます。そして、キャリアを重ねて定年まで長く勤務するには、専門職の仕事以外にもマネージメントも含めた管理職や役員へステップアップすることが必要でしょう。
免許を持ち、働き続けたい意思があれば何歳まででも働けるというのは理想的ですが、次のような場合、法律によって免許が取り消されることがあります。それは、成年被後見人あるいは被保佐人になった場合であり、成年被後見人というのは精神障害などで正しい判断ができないと判断された人のことです。
成年被保佐人は成年被後見人と比較してまだ判断能力があるが、大切な契約を結んだりすることが困難な人を指し、いずれも家庭裁判所によって判断されることになります。ちなみに、ここで言う精神障害には認知症、主にアルツハイマー型や血管性が多くを占めると言われています。