2020年05月31日
薬剤師には、いつの日か薬局で独立しようというようなビジョンを秘めている人も数多くいらっしゃるでしょう。しかしながら、開業にいかようなプラス要素とマイナス要素があるのか、それに加えて、独立するためにはどういう事前の備えが求められるのか、しっかりと熟知している人は少ないかもしれません。
独立する一番大きな利点といってもオーバーではないのが、収入の上昇です。経営がきちんと軌道に乗ったケースでは、年収は1000万円以上になると言われています。
もちろんの事、病院などで仕事に就いていた頃に比べかなりの収入アップとなるのは間違いありません。このことがあるからこそ、独立を目標にするという人はたくさんいます。
勤務の仕方を時と場合によって変えることが可能なのも、独立のアドバンテージです。個人経営であれば、自分以外に薬剤師を雇わないという決断によって実利をそのまま入手することもできます。
それとは反対に仕事以外に主体としたいことがあれば、雇って業務のウェイトを下げる勤務の仕方もできます。以上のように、裁量をもって勤務の仕方をコントロールできるのは、独立するアドバンテージといえるでしょう。
デメリットとして、非常にリスクが高いことがあげられますので注意が必要になります。 いうまでもなく独立にはとても大きなリスクがあることを覚悟しなければいけません。薬局を起業するには、新規であれ事業承継であったとしても、多くのトータルコストがかかるのは確かです。
原則、支援として銀行融資を受けることとなることから、マネージメントを仕損じれば借金のみが残ってしまうこともあり得ます。それに加えて、かりに開業可能だとしても絶対に成功することができる保証はないといえ、アッという間に畳まなければいけなくなる危険もゼロではありません。
また、責任が非常に重いといえます。独り立ちする以上、仮にそれ相応のトラブルが起きた際はありとあらゆる社会の中での責任を負うことが大前提となります。調剤過誤によりまして、病を患っている方のコンディションになにかしらの異変が生じてしまった時、訴訟というような最悪のケースも覚悟しないといけないでしょう。
その他には、薬剤師を雇い入れる場合には、雇用責任者という立場で対人関係にも気配りと細やかな心遣いを払うスタンスが大事になってきます。